大人の塗り絵ブームで、一躍脚光を浴びる色鉛筆
誰もが一度は使ったことのある画材、色鉛筆。
しかしそれ故に、色鉛筆は
子供の画材としてどこか軽視されていることもしばしば。
そんな色鉛筆が、今世界的に品薄になっているそうです。
元凶は「大人の塗り絵」「コロリアージュ」と呼ばれるもの。
インスタグラムを見ると、カラーペンを用いている人もいますが
どうやら塗り絵=色鉛筆の図式は世界共通のようでして
たくさんの美しい作品がアップロードされています。
実は色鉛筆も結構奥が深いんです。
前回書きましたが、色鉛筆と一口に言っても
硬さも発色も全然異なります。
水彩色鉛筆やパステル色鉛筆まで含めれば、膨大な種類の色鉛筆がありまして
「いったいどれを使ったらええんじゃ!」と
突っ込みたくなること間違いなし。
ということで、今回は
「色鉛筆にはまったが故に、あちこちの色鉛筆を買いまくり
知識がたんまりついてしまった」オタな私が
それぞれの色鉛筆レビューとおすすめ色鉛筆について
語ってみようという企画です。
レビューの前に
レビューに入る前に、いくつか注意点をば。
今回色鉛筆レビューを書こうと思ったきっかけ
どの色鉛筆がいいんだろう?と検索をかけまくった結果
「それ色鉛筆ユーザーの書いた文ちゃうよね?」という
・・まぁ、いわゆるアフィリサイトが大量発掘されたんですね。
アフィリ自体は否定しませんよ。
私もぼちぼちとやってますし、真面目にやってる方も身近にいますから
「アフィカスざまあwwww」みたいなことは言いません。
あれも立派な仕事です、まともにやれば。
しかしですね、色鉛筆の比較をしたいユーザーが
わざわざ検索をかけて調べたいことって
少なくとも公式サイトに書いてる情報じゃ無いんですよ。
使い心地とか、発色とか、たとえばメルツで溶けるの?とか
そういった「色鉛筆を使っている人」の話が聞きたいんです。
(ちなみにメルツについては今回は触れません、理由は後ほど)
まぁ、まだ公式サイトを乗せているだけならまし。
明らかに同じ情報源からパクって・・いや、リライトして
書いてあるであろう情報がずらずら並んだ日には
こめかみもぴくぴくしてきますってんだ( `_ゝ´)
なので、この記事では
「実際に使っている人にしか書けない」
「てかどんだけ集めたのよやり過ぎでしょww」な
がっつり濃い情報を書いていきます。
あ、当然ながら禁無断転載。発見したらそれなりの措置をとりますよん。
手持ちの色鉛筆
現在持っているのは、以下の9つ。
(2017/01/28 3種類追加しました)
ホルベイン 色鉛筆
(以下:ホルベイン)
サンフォード【SANFORD】色鉛筆プリズマカラー
(以下:プリズマカラー)
三菱鉛筆 色鉛筆 ユニカラードペンシル ペリシア
(以下:ペリシア)
ヴァンゴッホ 色鉛筆
(以下:ヴァンゴッホ)
カランダッシュ パブロ
(以下:パブロ)
ファーバーカステル ポリクロモス色鉛筆
(以下: ポリクロモス)
三菱鉛筆 色鉛筆 ユニカラー
(以下:ユニ)
トンボ鉛筆 色鉛筆 NQ
(以下:トンボ)
ダーウェント 色鉛筆 アーチスト カラーペンシル
(以下:ダーウェント)
ちなみにマレーシアで購入した物、日本から取り寄せた物が混在してまして
価格の比較ができません(;´Д`)
それぞれの価格は、店頭なりネットショップなりでご確認ください。
水彩色鉛筆は対象外です
一応ね、ファーバーカステルの水彩色鉛筆があるんですが(はっくんのだけど)
私、とかく水彩が苦手でして・・orz
なので、水彩色鉛筆はほかのレビューサイトを参考にしてくださいな。
※同様の理由で、メルツに関することは書いておりません。
あ、メルツというのは普通の色鉛筆を水彩色鉛筆のように
溶かして使う事のできる溶剤です。
水彩ができない人間には、無用の長物ですな(´;ω;`)
おすすめ色鉛筆はどれよ?
いきなり結論かよ!と思われそうですが
何せレビューがアホほど長いんですよww
ここまで読むだけの時間も気力もねぇ!という方のために
とりあえず私のおすすめをば。
(リンク先はamazonです)
大人の塗り絵に使いたい
金銭的に制限がないならポリクロモスもしくはパブロ
硬めの書き心地が好き、とにかく安いのがいいならトンボもしくはユニ
こってり塗りたいならプリズマカラー もしくはペリシア
イラストを描きたい
アニメ絵がメインならプリズマカラー もしくは ホルベイン
柔らかすぎるのはちょっと・・と言うならパブロリアル寄り、落ち着いた色味が好きならポリクロモス
風景画を描きたい
鮮やかな色合いが好きならポリクロモス
ふんわりした色合いが好きならダーウェント
筆圧が強いんです
淡い色が好みならトンボ
鮮やかな色味が良ければポリクロモス
こってり好き、減りなど気にしないというならペリシア
筆圧が弱すぎて・・
元々色鉛筆は筆圧が弱い方が使いやすいです
なのでここで紹介しているものから好きなものを選んで大丈夫
子供に使わせるなら?
子供の筆圧に耐える硬さがあるのはトンボもしくはユニ
あとはCEマーク・APマーク付きの安全性が保証されたもので好みの物を
それぞれの説明は、この後みっちりと書いていきますよ(*´ω`*)
色鉛筆を比較してみた
とりあえずは色鉛筆比較表をどうぞ。
(クリックすると拡大します)
この9種類に関してですが、ぶっちゃけ
どれも特徴的すぎて、特徴がかぶらない
・・ここまで違うのか、ってくらい違います。
特に、プリズマカラー。色鉛筆というよりクレヨンの親戚だと言いたいくらい。
一般的日本人が標準とする色鉛筆の硬さはおそらく
トンボか三菱の色鉛筆だと思われます。
そこを基準とすると、画材として製造されている色鉛筆は
どれも柔らかく感じますね。
ただしダーウェントを除く
・・下の個別説明でも書きますけど、こやつは硬い、マジで硬い
とりあえず大人の塗り絵のために色鉛筆を買うのなら
ダーウェントだけは本当におすすめしない
何故って、書き味硬いのにトンボより折れやすいという謎仕様な上
基本薄付きなので、しっかり色を塗ろうとすると
腱鞘炎待ったなしですorz←経験者
混色については、実際に塗った物を見てみましょう。
これだと違いが分かりにくいかもしれませんが
ペリシア・ポリクロモス・カランダッシュパブロ
ヴァンゴッホ・ダーウェントはかなりきれいに混色できます。
ただし、ダーウェントはこの色になるまで塗るのが大変だった(;´Д`)
トンボは、黄色との混色がどうも上手くいかない。
とにかくすぐツルツルになるので、何色も重ねるのは難しいです。
ユニも似たような感じ、ただトンボよりは混色しやすい印象。
それと別の意味で難しいのが、プリズマカラーとホルベイン。
色を重ねる順番を間違えると、下の色がめっちゃにじみますw
ちなみにカバー力が半端ない(特にプリズマカラー)ので、しっかり塗り込めば
下の色なんて簡単に消えてしまいますね。
色数について
色鉛筆購入の際に気になるのが「何色入りがおすすめなの?」と言う話。
バラで必要な色を集めた方がいい、と言う人もいれば
混色できるとはいえ、混色すれば色が濁っていくので
なるべくたくさんの色数を持った方がいい、という人もいます。
私の印象だと、最初に買うセットなら36色がおすすめ。
実際に36色全部を使うわけじゃ無いのですが
24色に入ってない色が、意外とよく使う色だったりするのです。
はっくんもどうやらその辺は同じ感想のようで
24色だと思った色が無かったりする、36色がちょうどいい
48色まで欲しいとは思わない、だそうです(*´ω`*)
ちなみに私は・・120色セットを使ってますww
これも最初は24色を購入したのですが、やはり色数が足りなくて
しかしバラ買いしていくと収納に困る→もう思い切っちゃえ!と
すっぽり色鉛筆沼にはまりました。
よい子はまねをしない方がいいかもしれません、が
色鉛筆は奥が深いよ〜面白いよ〜(・∀・)ニヤニヤ
自分に合った色鉛筆の選び方
もし可能であれば、気になっている色鉛筆をバラで2−3本買って
しばらく使って使い心地をチェックしてからセット買いした方がいいです。
筆圧も色の好みも人それぞれですから、こればかりは使ってみないと分かりません。
私の場合、筆圧は人より高め、鮮やかな色合いが好きでして
最終的に選んだのがポリクロモスとカランダッシュパブロ。
値段高いコンビですorzでも使いやすいんだよう(´;ω;`)
※ちなみにはっくんは、うちにある全ての色鉛筆を試した結果
「トンボ(*´ω`*)」だそうで。
鉛筆の形状が丸、つるつるした感触が好き、色の淡さも好みらしい。
私としてはファーバーカステルの赤ラベルとか言ってもらった方が
簡単に補充できて助かるんですけどね・・orz
子供用の色鉛筆はどう選ぶ?
色鉛筆は色によっては鉛などの重金属を使用します。
なので、子供用の色鉛筆に関しては、各地域ごとに工業規格が存在します。
日本だと有名なJIS規格ですが
ヨーロッパではそれよりも厳格なEN71-3規格というのがありまして
これは、子供がなめても安全なレベル。
この規格を満たした色鉛筆には「CEマーク」がついています。
アメリカだと「APマーク」ですね。
なので、この二つのマークがついていれば
子供が使っても問題が無い、と判断できます。
うちみたいに、未だに色鉛筆をカジカジしてくれる坊主には
このマークの無い色鉛筆は使わせたくないのじゃあ!
いや、ついていてもポリクロモス(120)とパブロは母ちゃんのだから
触らせないけどな!!!www
日本の色鉛筆は、どうも今はJIS規格を印字する必要が無いそうで
学童用に使われているトンボはJIS規格準拠とサイトに書いてありました。
ホルベインは「大人用なので子供に使わせるときは大人がついているように」
と書いてありますので、学童向きではなさそうですね。
実際に塗った感じを知りたい
メーカーによって、色鉛筆の色合いはかなり変わります。
同じ36色セットでも、入っている色の種類はかなり異なりますし
同じ「赤」でも色味が全く異なるのが事実。
ということで、今回同じモチーフを塗り比べてみました。
手っ取り早くイラストを塗ってみるのがいいかなーということで
線画はこれ
ブラウザゲーム『刀剣乱舞』の
左から
へし切長谷部・大包平・髭切・膝丸です。
(2017/1/28 サンプルイラストを変更、一人キャラが増えたw)
なんでこの4人なんだ!?というツッコミは・・
ええと、突っ込める方はこちらからお問い合わせください。
きっといい友達になれるかと思いますww
今回の比較イラストですが
icon-check-circle 36色セットの色を使って描いてあります
(ただしパブロは36色セットが無いので40色)
下の色見本に近い色になるようにしてあります
(これはコピック+色鉛筆で塗ってます)
画力は気にしてはいけない(ここ大事w)
あくまでもそれぞれの色鉛筆の違いだけに注目しましょう(;´Д`)
ということで、ここからは
それぞれの色鉛筆の細かい説明
塗りながら感じたことを書いていきます。
ホルベイン アーチストカラー
日本が誇る画材メーカー、ホルベイン社の色鉛筆です。
何かしらのお絵かきをしている人なら(アナログに限る)
ホルベインの名前を知らない人はいない、と言うくらい有名。
アクリラガッシュ欲しかったんだよなぁ・・
学生時代は、画材店行くたび眺めてましたよ(遠い目)
そんなホルベインから、柔らかい色鉛筆が出ている!とネットで知りまして
それは一度試してみたい、しかし柔らかい色鉛筆って想像がつかないので
まずは24色セットで試してみるか、と購入。
塗ってびっくり
書き心地がめっちゃヌルヌル。
私が知っている色鉛筆とは何かが違う( ゚д゚)
そしてなまじ筆圧が高い物だから、どんどん無くなっていく
なんてもったいない(´;ω;`)
今回の6つの中で、一番柔らかく感じたのがこれです。
人によっては、次に紹介するプリズマカラーの方が柔らかいと感じるみたいですね。
で、早速塗ってみたのがこれ
ヌルヌル塗れて気持ちいいです。
ただ、柔らかいので細部を塗るのは非常に苦労します。
日本のメーカーが出しているだけあって、色味が日本人好み。
つまり明るいんですね。日本のアニメっぽい感じというか。
肌の色は、24色だとちょっとイマイチだったのですが
36色セットなら問題無く綺麗な色が出ますね。
あと、重ね塗りがちょっと難しい。
重ねられないわけじゃ無いんですが、上手くグラデーションを作るのが
ほかのメーカーに比べると難易度高い感じがします。
濃い色の上から薄い色をぬると、下の色がにじんできたりします。
色鉛筆の持ち味である、柔らかい感じの絵、というよりは
アニメ系イラストのようなハッキリ色分けしたものの方が得意かも。
隠蔽力も高いので、たとえば色つきの紙に色鉛筆画を描くのには
適しているように思います。
私、そこまでの技術はないので白い紙しか使いませんがorz
個人的には、書き心地は好きです。
ただ、色味が明るすぎるというか、アニメチックでちょっと苦手。
日本の漫画・アニメの二次創作には最も向いた色味なんだろうなと思いますね。
二次創作しか描かないのに、この色味が苦手とか
どうすんのって感じですがww
ちなみにホルベインはフルセットだと150色あるそうです
一度拝んでみたいですねぇ(*´ω`*)
※この色鉛筆をマレーシアで取り扱っている画材店は
現在見つかっておりません。
プリズマカラー
米サンフォード社の色鉛筆。
アメリカらしいクッキリハッキリした色と
クレヨンかと思う位のこってりした塗り心地が特徴です。
柔らかいので、ホルベイン同様
細かい塗りには向きません。
これで大人の塗り絵を塗るのは大変そうだ・・
あ、でも筆圧が弱い人ならいいのかな。
ちなみに、こやつには色々と言いたいことがあります。
まずですね
ふたを開けると、色鉛筆がバラバラに入っていますww
普通さ、色鉛筆って色番号順とか、グラデーションになるようにとか
とにかく色を並べて入ってません?
このプリズマカラーには、そんな常識をあっさり打ち砕かれますw
通常、色鉛筆を買って最初にすることは
私の場合色見本を作ることなんですけど
プリズマカラーはその前に
「色番号順に色鉛筆を並び替える」という
余計な手間が必要になりますwww
噂によると、芯が真ん中になって無いものも混じっているとか・・
どんだけアメリカンクオリティなのよ。
さて、今回購入したのは36色。
早速下絵を塗り始めます。
・・・・
・・・・
もう一つ言いたいことができた。
あのさ
なんで36色セットなのにグレー入ってないの!!?
クッキリはっきりが特徴とはいえ
グレーを入れてないとは恐れ入った。
これは黒で頑張ってグレーを作れということか。
プリズマカラーは混色は可能ですが
あまり強く塗り重ねると、下の色が完全に隠れてしまいます。
ちなみにもの凄くこってりするので、何色も重ねていくと
色が乗らなくなってきます・・(;´Д`)
色にもよりますが、3色が限界ちゃうかな。
で、悪戦苦闘の結果がこれ。
筆圧が高めの私にとっては
この色素の薄い目の色が鬼門でした・・orz
あと白い服の陰ね、グレーがあれば表現できるぼかしが出来ない
これは痛い(´;ω;`)
そして線を描くのがとにかく大変!
目のラインとか、二重のラインとか
もう手がプルプルしながらでしたよー(;´Д`)
黄味の強い肌も、ピンク系の肌も36色で十分表現可能。
そしてとにかく鮮やかです!この発色は特筆すべき点。
広い面はするすると塗りやすくて好きだなぁ(*´ω`*)
色鉛筆だと、黒はどうしても淡く出てしまうのですが
プリズマカラーはベッタリ黒!って表現ができるのが嬉しいですね。
この色鉛筆は、本格的に使うなら
グレーが入っている48色以上じゃ無いとちょっと使いにくいかも。
もしくは36色+グレー系を単品買い、ですが
単品で買える店が少ない、らしい(日本の状況はよく分からない)
アニメ塗りにはピッタリだと思います。
個人的には嫌いじゃ無いよ!(*´ω`*)
※マレーシアでこの色鉛筆を買いたい場合は
ミッドバレー・ガーデンズ3F及びパビリオン6階の「Art Friend」で取り扱っています。
三菱ペリシア
「色鉛筆比較記事なのに、日本の色鉛筆が
意外と少ないのはどうなんだろう」
ということで、追加購入しちゃった色鉛筆その1です。
なんと箱が革ですよ!漂う高級感が凄いです(*´ω`*)
さすがは日本が誇る三菱鉛筆。品質は折り紙付きです。
ちなみにこの場合の折り紙付きとは
芯が真ん中にある とか
中で芯が折れてない とか
軸への印字がおかしくない とか
まぁ、日本でなら「当たり前やろ!」と突っ込みが入るレベルのことですねw
さてこの色鉛筆、ぶっちゃけ
「触覚・感触にこだわりのある人にはたまらない」商品です。
軸は丸。そして握ったときの感触がすべすべ!
もうこの段階で「ペリシア、あんた良いやつだな・・」と
勝手に優良色鉛筆認定したくなるレベルですw
更に特筆すべきは、その塗り心地。
プリズマカラーのヌルヌルストレス無く塗れる感じと
ポリクロモスのすべすべした感触、両方のいいとこ取りをしたような
独特の塗り心地が本当に素晴らしい!
私、触覚は人よりかなーーーり鋭くて
ちょっとした引っかかりがもの凄いストレスに感じてしまうのですが
この色鉛筆に関しては、ストレスゼロで使えます。
正直、色味とか一切抜きならこの色鉛筆が一番使いたいです(*´ω`*)
・・と感触についてえらい力説してしまいましたが
肝心の色についても見ていきましょう。
非常に発色がいいです。
一般的な日本の36色セットとは少し色味が違うようですが
それでも基本的に「明るく・鮮やかな色」が揃っています。
塗った感じで騙されそうになりますが
プリズマカラーやホルベインと同様、こってり柔らかい色鉛筆ですので
細かいイラストを描くのはちょっと苦手かな。
ただ、こってり系の割にグラデーションがかけやすいです。
あと、濃い色を塗った後に薄い色を重ねようとすると
鉛筆に濃い色がついてしまいますのでちょっと注意。
この色鉛筆の最大の欠点は、「色数の少なさ」
36色までしか無いんですよ!ホント勿体ない!!
高品質のものを作る為に色を厳選したのかな?とは思うのですが
是非もう少し色数を増やして欲しいところです(*´ω`*)
※この色鉛筆をマレーシアで取り扱っている画材店は
現在見つかっておりません。
ヴァンゴッホ
追加で購入した色鉛筆その2。
オランダはターレンス社の色鉛筆です。
あちこちの色鉛筆関係サイトを回ると、割と良く目にするので
人気あるのかなーということで試しに買って見ました。
・・そしたら
プリズマカラーに続き、ヴァンゴッホお前もか、な事態が。
まず
色鉛筆の削れ具合がバラバラ
・・待ってくれ
私が購入したのは間違いなく新品だったんだが
どうしてこんなに削れ度合いに差があるんだ・・?(;´Д`)
そして、筆圧の高い人にとっては辛い
芯がとても弱い、鉛筆削りで削れないレベルのもろさの色がある
そう、ちょっと力を入れると簡単に折れます。
ホルベインやペリシア・プリズマカラーに比べると芯は硬いのですが
明らかにこれらより折れやすい。
なので、この色鉛筆に関しては
筆圧の高い人にはお勧めできません。
てことで、非常に苦労して塗った実際のサンプルはこちら
発色は良いですし、混色も綺麗に出来ます。
感覚的にはペリシアとポリクロモスの間かな。
こってりしすぎず、でもポリクロモスよりは柔らかく塗れます。
ただ、細かい線はちょっと苦手。
細かいイラストを描くのであれば、ポリクロモス以降に紹介している
色鉛筆から選んだ方が良いと思います。
色味はやや彩度が低めです。後述するダーウェントほどではありませんが
彩度が低い絵を描きたいなら、選択肢にいれて欲しいですね。
ただし筆圧の高い人は(略
とにかく折れやすいので、筆圧の低い人向けなのと
色鉛筆を削る際にはナイフがあった方がいいと思われます。
※この色鉛筆をマレーシアで取り扱っている画材店は
現在見つかっておりません。
ファーバーカステル ポリクロモス
「色鉛筆画を描きたい」となると、必ず名前が出るのがこれ。
ファーバーカステルの色鉛筆はいくつかラインがありますが
低価格な物から赤(学童用)→青→緑(最高級)となります。
ポリクロモスは緑、まさに最高級の名にふさわしい色鉛筆・・らしい。
と、名前は聞いたことがあったのですが
実際に使ったことは無かったんですね。
この間の一時帰国の時に、主人に「買っていいよ、てか買いなさい(*´ω`*)」と
背中を蹴飛ばされて買ったら・・後でかなーり後悔しました。
いや、何を後悔したかって
「何で24色セットを買っちゃったんだろう・・orz」ってこと。
思った以上に良かったんです、書き心地がするするしてて気持ちがいいの。
しかも発色が凄くいい、しかし私のつたない腕では24色じゃ足りない。
・・・ということで、マレーシアに戻ってからためらいなく120色を買いましたがなw
トンボの色鉛筆に比べれば柔らかいです。
と言っても、ホルベインやプリズマカラーのように
「色鉛筆だと思って買ったら、想像の斜め上を行く別の何かだった」
ってほどではありません。ちゃんと色鉛筆の範囲内ですw
てことで、実際に描いたものをば。
柔らかい色鉛筆から順に紹介しているため
上で紹介した者に比べるとちょっと薄い?と感じるかもしれませんが
実際には非常に発色がいいです。
何が凄いって、濃く塗れば発色がいいのは当然
薄く塗っても綺麗に発色すること。流石だわ(*´ω`*)
硬さもちょうど良く、細い線も難なく描くことができます。
混色も、この9つの中では最も得意です。
長谷部(左端)の髪の色は、通常4−5色を重ねて作るのですが
これだけ重ねても色が乗る、しかもあまり濁らないしテカらない。
これは特筆すべき点かと。微妙な色合いが作りやすくていいです。
あと、色味は落ち着いた、渋いラインナップとなっております。
この辺は好みが分かれるかも。日本の色鉛筆の色味からすると
濃すぎると思う人もいるんじゃ無いかなー
ちなみに、風景画を描くなら非常におすすめなのですが
イラストを描く場合、肌色不足に泣きます。
絵を見ても分かるように、ピンク系の肌はそれなりに再現できますが
日本人好みの、少し黄みがかった肌の色はどうも明るさが足りない。
フルセットでもこの状態は変わりませんので
肌色だけは別のメーカーをバラ買いした方が良いと思います。
※マレーシアでこの色鉛筆を買いたい場合は
Suria KLCC 4Fにファーバーカステルのショップがあります。
また、パブリカの「Premier Art」でも取り扱っています。
パビリオン6階の「Times bookstore」ではバラ買いが可能です。
カランダッシュ パブロ
スイスの筆記具メーカー、カランダッシュ社の製品。
ここの色鉛筆は、オストワルトの色立体に基づいた色配列なのが特徴です。
そう、色相環とかカラーチャートとか眺めてにんまりする
色彩オタクなあなたにはたまらない逸品。
なんで分かるかって?私がときめいたからさ!www
この色鉛筆、かなりいいお値段します。
一応パブロはカランダッシュの中では上から二番目のラインなんですが
最高級と謳われるポリクロモスより高い(;´Д`)
最上位モデルのルミナンスに至っては・・いや、もう何も言うまい。
海外メーカーの例に漏れず
色番号の印字がかすれてるものがちらほら・・
使用には問題ありませんが、気になる人は気になる点ですよね。
そんなパブロですが、硬さはポリクロモスよりやや柔らかいかな?
書き心地はちょっとカサカサしています←気になる
形が六角形なのも好き嫌いが分かれる点かな←気になるその2
発色はいいです、そして色が明るいです。
混色もしっかりできます、ただポリクロモスほどじゃないかなー
重ねすぎると色が乗らなくなってきます(でも4色はなんとかいけた)
とまぁ、ここまでの感想だと
値段の割にイマイチなのか?って感じがしますが
まあとりあえずは描いた物を見てください。
塗り心地はカサカサ気になるんですが、塗って驚いた
非常に明るく発色します。淡い色もお手の物。
それなりに硬さがあるので、細部の書き込みも問題なし。
ちなみに40色セットには入っていませんが
フルセットに入っている肌色が非常に透明感があって綺麗です!
黄みがかった肌でも、ピンク系の肌でもしっかり表現できます。
もうねヘビロテですよこの色、半年で1本使い切りますから(*´ω`*)
ポリクロモスを使っていて
「ここ、もうちょっと明るい色が欲しいなー」と思う色がバッチリ入っています。
カラーバランスもいいですね。この色足りない・・と思うことが無い。
青〜緑に書けての色が特に充実している印象です。
言い換えれば
「もうちょっと渋い色、落ち着いた色味が欲しいなぁ」と感じるかも。
あちこちのサイトを調べていたとき
「ポリクロモスとパブロは色かぶりがあまり無いから両方持つのも手」
とありましたが、確かにその通りですね。
硬さはほぼ同じなので、色味だけで比較するなら
渋い色のポリクロモス・明るい色のパブロ、となります。
・・これで、書き心地さえするするしてれば最高なのになぁ(;´Д`)
なかなか全てを満足させる製品は難しいですわな。
※マレーシアでこの色鉛筆を買いたい場合は
パブリカの「Premier Art」で取り扱っています。
三菱ユニ
三菱の色鉛筆ですが、ペリシアに比べると廉価なモデル。
こちらは色数も最大100色としっかりそろっております。
ただ、やはり廉価版だけあって
ペリシアとは別物レベルに硬いです。
トンボよりは柔らかいかな?レベル。
これは学童用では無いので、学童用の三菱色鉛筆は
トンボより硬いのかもしれませんね。
あと、色を塗っていると結構粉が出ます。
なのでトンボより芯がもろいのかなーという印象を受けました。
と言っても、筆圧が高い私が普通に使って折れない(おい)ので
気にするほどでは無いと思います。
てことで、実際に塗ったものを見ていきましょう。
芯が硬い分、細かく描くのは得意な色鉛筆ですね。
色は淡く出ます。芯の色から1トーン淡くなると思った方がいいです。
混色は流石に大変ですね、すぐテカっちゃう(´・ω・`)
黒の塗り潰し部分で非常に苦労しているのが
この絵からも見て取れます・・ホントこの色にするのが大変なのよorz
この後で紹介するトンボ・ダーウェントもですが
混色したり重ねたりするときには「濃い色→薄い色」の順で
塗ることをおすすめします。
先に薄い色を塗ると、濃い色が本当に乗りません。
ただその点を除けば、いわゆる「一般的に想像する色鉛筆」に
一番近いのはユニじゃないかなーと思います。
色味も日本人が好むラインナップになっていますし
「色数が欲しい、でも予算は限られている」のであれば
ユニは選択肢に入れてもいいかなと思います。
決して色塗りに向かない、という訳では無いです。
少なくともトンボの色辞典よりは柔らかくて塗りやすいですよー(*´ω`*)
※この色鉛筆をマレーシアで取り扱っている画材店は
現在見つかっておりません。
トンボ色鉛筆
日本に住んでいれば、知らぬ人はいないトンボの色鉛筆。
三菱やサクラと並んで、学用品の定番ですな。
ちなみにトンボからは、色辞典という90色の色鉛筆も出ていまして
学生時代はこれを使っておりました(*´ω`*)
今回は通常のトンボ色鉛筆。36色までしかありません。
画材では無く筆記具としての色鉛筆ですので
硬いし混色できないし、お絵かきには向かない!と酷評される一方
ネットでは根強い人気を誇っております。
うちでもはっくんが大絶賛wwこれ以外の色鉛筆は嫌だという・・
てことで、はっくんの36色色鉛筆を借りて塗り塗りした結果がこれ
硬いです。硬いですが
「硬すぎてじょんならん!(どうしようもない)」程でも無いです。
流石学童用に支持されるだけのことはあって、筆圧高くても折れません。
そしてとにかく色が乗りません。思い描いている色より2トーンくらい淡く出ます。
混色は・・これで混色、かなり厳しいです。
すぐテカテカになってしまう(;´Д`)
ただ、黒の塗り潰しに関してはユニより楽だったんですよね・・
色によって、ユニより硬い・柔らかいが混在している印象です。
上でも書いたように、必ず濃い色から塗ること。
でないと混色できなくて泣きます。
で、その特徴を分かった上で使えば、意外と描けます。
淡い上にちょっとくすんだ色合いになってしまいますけど、描けなくは無い。
とにかく筆圧をかけずに、うすーくうすーく重ねるのがコツです。
この記事を最初に描いた頃には中々癖がつかめなくて
苦労した覚えが・・(´・ω・`)
画材としての癖は強いので、上手く使うのにはコツが必要。
ただ、ちまたで言われているほど使えない色鉛筆じゃ無いです。
値段的にもリーズナブルで手に入れやすいですし
安くてそれなりに使える物!となるとトンボはありかな、と。
※マレーシアでは今のところ、取り扱い店舗を見つけていません。
情報大募集中です、じゃないとまた日本から取り寄せになっちゃうようorz
ダーウェント アーティスト
イギリスのダーウェント社が出している色鉛筆です。
「スノーマン」のイラストがこの色鉛筆を使っていたはず。
マレーシアに来て、というか人生で初めて
画材として買った色鉛筆がこれです。
正確には、「数少ない画材店に行ったら、これとプリズマカラーしか無くて
とりあえず直感でこっちを選んできた」というやつですw
で、当初買った目的が大人の塗り絵用だったのですが
あまりに硬くて淡い色しか出ない
色鉛筆って、芯の色を見ればだいたいどんな色が出るか想像できるっしょ?
ダーウェントに関してはそれは当てはまりません。
ハッキリした色が好きなのに、淡い色しか出ない・・
しかし、ハッキリ塗りたい・・とグリグリ塗った結果
翌日腱鞘炎(´;ω;`)
・・いいですか、大人の塗り絵のために色鉛筆を探しているなら
間違ってもダーウェントを買っちゃだめですよ
マジで泣きますからね(;´Д`)
そんなわけでしばらくお蔵入りしていた色鉛筆だったのですが
イラストを描くなら、また使い勝手もええんちゃう?ということで
引っ張り出して来て塗ってみた結果がこれ
いやー、毎度ながら安定の硬さですな。
かなり気合いを入れて塗り込めば、それなりに濃くなりますが
濃くするとグラデーションが上手くいきません。
これは淡く塗るための色鉛筆だよホント・・
淡いながらも、発色は素晴らしいです。
というか淡いほんわかした絵を描くなら、これが一番だと。
ある意味イギリスらしい、曇と霧の町を表現するのにふさわしい
彩度の低い色味だなぁ・・って感じです。
混色は綺麗です。ユニやトンボと同じく
「濃い色から塗っていく」のがポイント。
この色鉛筆、一つ難点がありまして
時々粗い粒子が混じっているのか、引っかかったり紙に傷がついたりします。
スキャンするとわかりにくいんですが、原画には傷がついてるんですよね(´・ω・`)
後、硬いくせに結構折れやすい。謎や。
細部の書き込みには不便を感じませんが・・硬いくせに減りが早いとはorz
それ以外は特に不満の無い色鉛筆です。
私の好みからは外れますが、柔らかい風合いが好みなら
ファースチョイスでいいと思います。
※マレーシアでこの色鉛筆を買いたい場合は
ミッドバレー・ガーデンズ3F及び
パビリオン6階の「Art Friend」で取り扱っています。
バラ売りもあるので、試し買いも可能です。
最後に
今回紹介した9つのサンプルイラストを、並べてみました。
同じような色合いにあるように書いているんですが、こうやって見ると
かなーり違うものですねぇ。
今回色々買いあさってみて
改めて色鉛筆の奥深さを知ることができました。
お手軽なのに深いわ・・
元々アナログ絵は「水を使わない画材」が好きなんですが
色々回って結局落ち着いたのは色鉛筆のようです、私の場合。
今最も使っているのは、ポリクロモスとパブロです。
最近は下地にコピックを併用してます。
(コピックの記事も要望があれば書こうかなぁ・・)
一度購入すれば、10年以上使う事ができますし
是非自分に合った物をじっくり選んで下さいね。
繰り返しますが、大事なのは値段でも品質でも無く
あなたの好みと、色鉛筆との相性ですから(*´ω`*)
・・え、お絵かきはこのブログに載せないのかって?
私、オリジナル描けない人+決して上手いわけじゃないので
二次創作を別のところでひっそり公開してます(;´Д`)
見つけても生暖かく見守ってやってくださいorz